11月16日開催の本シンポジウムは、地域で再生可能エネルギーに取り組む事業者に加え自治体関係者、ご当地エネルギー団体会員、関心のある一般の方など、約40名の方々にご参加いただき盛況となりました。

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基調講演では、伊藤宏一先生(千葉商科大学教授)にご登壇いただき、従来型資本主義とは異なる「新しいソーシャルな資本主義」について解説いただくとともに、「新しい資本主義」に基づいた世界的な企業の動向、特に100%自然エネルギーへの取り組みを進めていること等についてご説明いただきました。
加えて、「新しい資本主義」では水平分散ネットワーク型を基盤としており、これは地域に根差したご当地エネルギーの考え方と一致していることから、今後ご当地エネルギーの重要性はますます高まると考えられる、等の明るい兆しを示してしていただきました。
※資料は非公開です。

【基調講演】伊藤 宏一先生
【基調講演】伊藤 先生

また、バイオマスアグリゲーションの久木裕さん(代表)にも基調講演をいただき、日本の木質バイオマスエネルギーに関する基本情報を改めて解説いただくとともに、国内外のバイオマスエネルギーを活用している事例を詳細にご紹介いただきました。
最後に、地域で木質バイオマスの取組を成功させるための4つのポイントを挙げ、それぞれについてご自身の経験を踏まえてご説明いただきました。
※資料は非公開です。

【基調講演】久木 裕 氏
【基調講演】久木 氏

北陸農政局経営・事業支援部食品企業課の高橋克行さん(課長補佐)には、情報提供として、「農山漁村再生可能エネルギー法」についてご説明いただきました。法律の概要について解説いただくとともに、農山漁村における再生可能エネルギー導入の意義やメリット、再生可能エネルギー導入に必要となる土地利用調整や合意形成等についても、ご説明いただきました。
◆資料はこちら

【情報提供】高橋 克行 氏
【情報提供】高橋  氏

事例紹介では、おらって市民エネルギー株式会社の横木将人さん(代表取締役)から、「おらって」にいがた市民エネルギー協議会設立の経緯や活動内容等について、ご講演いただきました。また、事業を進める上で直面した困難やその解決方法、成功の要因、新潟市とのパートナーシップ協定の内容等についても詳しくご説明いただきました。
◆資料はこちら

【事例紹介】横木 将人氏
【事例紹介】横木 氏

パネルディスカッションでは、高澤公男さん(新潟市環境部環境政策課スマートエネルギー推進室係長)、本田寿之さん(佐渡市環境対策課環境エネルギー係係長)、佐々木寛さん(「おらって」にいがた市民エネルギー協議会代表理事)、服部乃利子さん(しずおか未来エネルギー株式会社代表取締役)に加え、基調講演をいただいた伊藤先生久木さんをパネリストに迎え、コーディネーターは地域計画建築研究所の黒崎晋司さんが務めました。

【パネルディスカッション】パネリスト
【パネルディスカッション】パネリスト

あらかじめ参加者に記入いただいた「質問票」の内容をもとに、各パネリストが回答する形式で進めました。木質バイオマス事業に関連する事項、行政と市民団体とのパートナーシップのあり方、行政ができる支援、再生可能エネルギーを身近に感じてもらう方法等などについて、パネリストだけでなく会場の参加者も含めて熱い議論が交わされました。さらに、パネリストから会場に向けての質問も飛び出すなど、双方向のやりとりが活発に行われ、非常に充実したディスカッションとなりました。

【パネルディスカッション】会場の様子
【パネルディスカッション】会場の様子